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執筆者の写真Beyond Media

移民と公文書問題、そして女性活躍

writer: Mari Adachi Editor-in-Chief of Beyond Media

〜11/22のラジオ川越の放送から〜

J.F.ケネディ暗殺と公文書保管について

58年前のきょう、11月22日に何が起こったかというと・・・

1963年の11月22日、ケネディ大統領がテキサス州・ダラスで暗殺された日。ケネディ氏はキューバ危機などに対応した大統領として有名だ。若さと人気を武器に、史上最年少となる43歳で当選した。白昼のパレードの最中に銃撃、犯人が逮捕後にまた殺害、動機も不明といった何とも不可解な事件。


私も以前、取材の合間に現場に行った。どうみても、銃撃したという場所、角度からみても

暗殺が難しい場所だった。にもかかわらず、真相はいまだにわからないまま。


米ホワイトハウスは10月22日、1963年のジョン・F・ケネディ元大統領の暗殺に関する機密文書の全面公開を延期すると発表。バイデン大統領は声明で、来年の12月15日まで未公開の文書の「全面的な一般公開を差し控える」とした。米国の法律では「国民への十分な周知」を図ることを目的に、ケネディ氏暗殺に関するすべての政府記録の公開が義務付けられているが果たして?


いろいろと不可解。でも、アメリカは公文書がしっかり保管されている(どっかの国=日本とは大違い)。戦争特番を制作するのに当たって、私も毎年のようにアメリカの公文書館に閉じこもって色々な資料を引き出してはみていたが、その数、膨大。でも管理もしっかりしていて、アメリカに都合の悪いことでもとりあえず一通り、公開している。日本も公文書はしっかり管理してほしい。

移民問題

国家が脅しの手段に移民を利用するという非人道的な手法が行われていることを知ってほしい。ベラルーシはイラクやシリアなどに住む移民希望者を有料で飛行機などで自国に輸送し、隣接するポーランドやバルト諸国に送り出している。


ベラルーシのルカシェンコ政権は否定しているが、国家ぐるみの不法移民ビジネスともいえる。これを防ごうとする欧州側との国境地帯に人があふれ、地域の安定が脅かされるという異常事態に陥っている。


同政権は今年5月、欧州の民間機を強制着陸させ、反体制派を拘束した。これを受け欧州連合(EU)は同国に制裁を科し、双方の対立が深まっていた。 移民を政治目的に利用するのは許されない。EUは追加制裁を決めたが、このようなことが再び起きぬよう双方が対話を続けることも重要。


最大の被害者は国境地帯で身動きできなくなった人々だ。数千人規模に膨れ、冬の到来で健康への懸念が高まっている。国際法により難民として受け入れる人以外は帰国を促すことが必要だ。一部で帰還が始まったが、ベラルーシは全員が帰るまで人命優先で食料や医療を提供する責任がある。子どもを含めた数千人にものぼる移民は簡易テントなどで野宿を余儀なくされている。夜は氷点下の寒さになることもあり、暖を取るためたき火をする人々も目立つという。食料や水も不足しているもようで、飢餓も深刻になりつつある。


気になるのはベラルーシの同盟国ロシアだ。移民希望者の一部は同国経由でベラルーシに入国したことが分かっている。こちらも、プーチン政権は否定しているが、ルカシェンコ政権を擁護している以上、ロシアが関与しているといわれても仕方あるまい。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)と国際移住機関(IOM)による合同チームは11日、現場で食料や衛生用品などを配布した。UNHCRの報道官は日本経済新聞の取材に「最優先事項は人命の損失を回避し、人々をベラルーシ国内の安全な場所に移動させることだ」と指摘した。


EUは今こそ結束を強めるとき。ベラルーシやロシアは、EUが移民に対して非寛容であることを印象づけるとともに、2015年の難民危機のときのようにEU内での意見対立を促し、分断をはかろうとしている。その手に乗ってはいけない。最も肝要なのはシリア内戦を早く終結させ、イラクの復興を国際社会が後押しすることだ。日本は両国に支援を実施してきたが、抜本的な解決を急がねばならない。

女性活躍ってやっぱり教育・・・

日本では「女性活躍推進!」なんて言ってもなかなか進まない女性の登用。政治も内閣が替わるたび、閣僚に女性は何人?というが、その割合はなかなか増えない。(これ、何十年、同じこと言ってるんだよね~って感じ)


それに引き換え、フィンランドはすごい。なんと、5つの政党で連立政権を担っているが、その党首が全員、女性!しかもそのうち4人は30代。(日本の比じゃないね、これ)

フィンランドの国会議員全体では女性は約46%。(日本は衆議院で9.7%!!!)政治分野の「ジェンダーギャップ」の統計では世界156ヵ国中、147位。(下から9番目)

フィンランドの内務大臣で、緑の党の党首、マリア・オヒサロ氏は今月から産休・育休に入っている。彼女は今年の夏前に投手続投を目指して、党首選に出馬、同時に党首選後に産休を取ることを表明していた。(すごいね、日本ではまずありえない。でも素晴らしいことだと思う!)

そして見事、党首選に勝利し、党首は続投。(これを受け入れる国民の民度が高い!!)すでに産休に入っている彼女、大臣職は代理を任命し、緑の党の舵取りは複数の副党首の中から選ばれた人が代理を務めている。

その代理がこれまたびっくり。国会議員1期目の27歳の女性議員。(もうね、びっくりの連続)フィンランドでは、早ければ10代からサークル活動のように、政党活動に参加する学生も多いらしい。今回、代理に選ばれた女性も、国会議員になる前から党の青年部で頭角をあらわし、その頭脳と才能は誰もが一目をおく存在になっていたというから、驚き!!!

ちなみに産休に入ったオヒサロ大臣は、幼い頃、母親とともに保護シェルターで過ごすなど

経済的にはかなり困窮していたらしい。それでも母親はじめ、周囲のサポートにより、「貧困に関する研究」で博士号も取得している努力家。

また、フィンランドの首相も女性だが、彼女も経済的にはあまり恵まれておらず、同性カップルの元で育つという背景を持っている。こうした多様なバックグランドを持っているからこそ、前例などにはとらわれない、大胆で、そして活力のある政策が打ち出せるんだと思う。

優秀であれば男女関係ない。そして女性ならどうしてもつきまとう産休・育休問題。フィンランドではあたかも風邪をひいて休む、というくらい、それほどさりげなく、そして当たり前のようにこなしている。そういう社会、国家が日本にもやってくることを切に願う。


そうした政治や社会制度のベースとなっているのが、やっぱり教育だと思う。フィンランドの教育制度、これもまたすごい。とてもシンプル。

8月中旬、フィンランドの学校の新学年が始まる。夏休みは2カ月半ほど。まず、夏休み中は全く宿題がない。新学期が始まる1週間ほど前に電子連絡帳に新たな時間割やクラス情報、初日の集合時間などの連絡がくる。

新学期は始業式がない。小学校入学時ですら入学式はなく、学校の玄関に親子が集まり、先生に名前を呼ばれたら子どもたちだけが教室に入るだけ。長い挨拶も親の出番もないらしい。


そもそもフィンランドの学校は保護者の負担を極力なくしているのが特徴。ほぼすべてが公立学校で給食も無料。弁当持参が求められることもない。PTAもなく、面談や親が集まる行事は共働き家庭が多いため夕方に行われる。毎日の宿題も小学生はそれほど多くなく、シンプルなものばかり。教科書や教材も必要がなければ持ち帰らなくてもいいため、宿題や忘れ物の確認などの時間も省ける。そういった小さな積み重ねが、保護者の負担軽減につながっている。(親にも子どもにも優しい、教育システムだ!)


ただ、新学期には家庭の協力が必要なことがある。それは教科書のカバーがけ、らしい。フィンランドは大学まで教育費が無償で、義務教育では文房具も含めて必要最低限のものは学校からもらうことができる。


教科書ももちろん無料配布だが、これはあくまでも貸し出し。使い終わったら返却し、次の年には違う人が使うというシステム。(なんてエコなんだ!アメリカの大学もそうだったなあ~)


従って、大事に使うことが求められる。まだ新しく、カバーのない教科書の場合は、透明なシール状のビニールのカバーをかけるのですが、たいていは親の役目となる。ネットには、どうやったら気泡を作らずにきれいにカバーがかけられるかのHow To動画があふれているというのも面白い。


なんか、学校、という概念からして、全く日本と違う。色々と見習えることがあるみたい。

また、調べて時々お伝えしていきたい。一度フィンランドの学校教育の現場、そのうち見に行きたい。



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